忘れやすいという脳の性質はなぜか?

身の回りで起こっているすべてのことが五感を通じて脳に入ってきます。その情報量は膨大な量にのぼります。もしそれたをもれなく記憶したら、脳は5分以内に限界になってしまうと言われています。そうならないために、脳は入ってきたほとんどの情報を記憶しないでそのまま消しているのです。「脳の性質がそうなのだから仕方がない」と割り切って考えましょう。

ここで注意したいのは、覚えられないからといって、ストレスを溜め込まないことです。ストレスを感じると体から「グルココルチコイド」という悪玉ホルモンが副腎から分泌され記憶力を低下させてしまうのです。

 

どうすれば、脳に記憶されやすいのか?

脳が忘れやすい性質を持っているとしたら、どうしても必要なことを確実に覚えるにはどうしたらいいのでしょうか。脳が、生き残ろために大切な情報は

「感情が絡んだできごと」と「本人が覚えようと意識した物事」の2週類です。

脳は体重の約2%しか占めないのに、エネルギーの25%を消費する非常にエネルギー効率の悪い臓器です。とはいえ、全く記憶せずにエネルギーの節約ばかりしていては生命の維持という観点からマイナスの結果になってしまいます。そこで脳は生命の維持に必要な情報だけを選んで記憶するように設計されているのです。

それ故、脳に入ってきた情報が必要かどうかを判断する基準が、「感情」と「意識」だったのです。だからこの2つの条件をうまく利用すればスムーズに脳に記憶させることができることになります。

 

記憶力が良いとは、単に脳を騙して記憶させるのが上手なだけ

歴史の年号や微分方程式の解法などは、人間が生命を維持するには必要のないものです。そこで脳が記憶しようと思う2つの条件、「感情」と「意識」を利用し、あたかもそれが重要なものであると脳に勘違いさせること、脳を騙して記憶させることが上手いのが要領のいい秀才というわけです。

 

科学的・合理的な復讐方法で記憶を定着させる

記憶を定着させるのに復習が重要だということは自明だと思います。しかし、その際注意しておかなければならない2つのことがあります。
その第一は、復習のタイミングです。初めて覚えた時から、1・2日後に最初の復習をします。次には、1ヶ月以内にもう1回復習をして記憶を定着させます。記憶は、忘れているのではなく、無意識の中に覚えています。ただそのタイムリミットは1ヶ月までだと考えられています。

2つ目の注意点は、参考書・問題集を何種類も使用しないことです。復習効果はあくまで同じものに対して生まれるものだからです。もし、周りの意見に惑わされて参考書や問題集をコロコロ変えているならすぐにやめて、1冊に集中してください。脳科学的に見ても復習効果を自ら復習効果を放棄したことになってしまうからです。
参考書や問題集が変わると、それをまた1から理解しなければならなくなります。注意したいですね。