ハーバード大学医学部准教授のジョンJ.レイティ John J. Rateyの著書『脳を鍛えるには運動しかない!』NHK出版(2009年3月)
によると、現代人の動かない生活は脳も殺してしまうということが指摘されています。

すなわち、運動不足と栄養の偏りが壊滅的な病気(例えばⅡ型糖尿病)を蔓延させるだけでなく、実際に脳も縮ませてしまうことが明らかになったのです。
反対に、運動をすることによって、セロトニンやノルアドレナリンやドーパニンなど、思考や感情に関わる重要な神経伝達物質が増えることが明らかになっています。

また、強いストレスを受けると、脳の何十億というニューロンの結合が蝕まれます。また、うつの症状が長引くと脳の一部が萎縮してしまうことがわかっています。
しかし、運動をすると神経化学物質や成長因子が次々と放出させ、脳の基礎構造を物理的に強くできるのです。

脳の神経細胞は、筋肉と同じで、使えば育つし、使わなければ萎縮してしまいます。脳のニューロンは、枝先の「葉」を通じて結びついていて、運動によってこの「葉」が成長し、新しい芽がたくさん出てきて、脳の機能が根元から強化されるのです。

2000年の10月、ヂューク大学の研究を報じた『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、うつ病の治療には塩酸セルトラリン(商品名ゾロフト)より運動の方が効果があることが証明されたとしています。

また、ジョンJ.レイティ准教授によれば、「運動」こそ、ほとんどの精神の問題にとって最高の治療法なのです。